ボートレース福岡といえば

　ボートレース福岡の正面入り口の右横、開催日はいつも賑わう「立ち飲み　ひろ」。
　創業約50年。店内ではレース映像が流れ、客はお酒を引っ掛けながら予想をしてマークシートを記入。締め切り時間が近づくと、慌ててレース場に舟券を買いに走る。昭和、平成、令和とさまざまな名勝負と共に時代を駆け抜け、ボートレースファンの聖地と言ってもおかしくない場所だ。その「ひろ」が来年１月８日を持って閉店することになった。

　福岡市では都市開発が進み、ボートレース場付近もスケートボード場の建設が進んでいる。それに伴っての立ち退きとなった。テレビ番組やユーチューブでも取り上げられ、松本人志ら芸能人が来店したこともあった名店。オールドファンだけでなく、多くのボート初心者や女性ファンの心をつかんでいただけに、時代の流れとは言え、何とも寂しい限りだ。

　11月25日から始まるＳＧ第28回チャレンジカップ／第12回レディースチャレンジカップが、「ひろ」で堪能できる最後のビッグレースになる。グランプリ出場を目指す選手の勝負駆けとともに、「ひろ」の最後の雄姿も見届けたい。