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コラム
鈴木雄登の写真
2026.03.16

スーパールーキー・鈴木雄登の凄み

2025年11月11日、常滑でデビューした鈴木雄登。愛知支部の137期生として“スーパールーキー”の呼び声が高い彼は、デビュー戦でいきなり3着に入線すると、その節の最終日に初勝利を挙げ、水神祭を飾った。そのレースの配当は51万7830円。常滑の歴代最高額であり、全場でも歴代11位にランクインする超高配当という、衝撃的なデビューを飾った。

新人選手がデビュー節で水神祭を挙げることは、最近では珍しくなったとはいえ、全くない話ではない。しかしその多くは、出会い頭のターンがハマったり、たまたま展開が向くなど、「事故的」要素が含まれる。そうした運による勝利では、真の実力が伴っていないため、2勝目を挙げるまでに長い時間を要するのが一般的だ。

しかも6コースの1着率は2.0%しかない(全国平均:2025年3月1日〜2026年2月28日)。キャリアのあるレーサーでもなかなか勝てないコースなのに、新人となるとその難易度は何倍にも跳ね上がる。

2月末時点で、鈴木は67走して6勝を挙げている。勝率は3.78とイメージよりも低いかもしれないが、オール6コースでは、A級でもここまでの成績をあげられる選手はあまりいないので、その価値は高い。

新人離れしている点は、そのレースぶりだ。通常、新人選手たちは、1周1マークで好位置につけても、引き波を嫌って外ばかり回すため、3周回その位置をキープすることが難しい。道中で捌かれて、終わってみれば定位置(5・6着)にしずむのが常だ。

しかし鈴木は違う。1周1マークの突破力もさることながら、格上の選手が相手でも堂々と立ち回り、道中で競り勝つシーンも少なくない。

圧巻だったのは2月7日戸田8R。道中2番手につけ、先頭を追う展開。とはいえ一時は5艇身以上の差がつき、常識的には逆転は不可能だ。ところが最終コーナーの差しで一気に差を詰めると、直線で並び、ゴール直前で鮮やかな逆転劇を演じてみせた。

かつての今村豊さん、銀河系軍団の旗頭・田村隆信、最近では石本裕武など、デビュー直後から強烈な輝きを放った歴代のスーパールーキーたち。鈴木雄登もその系譜に名を連ねる存在になるのか。その一走一走から目が離せない。